知っておきたい救急・応急処置

ケガやヤケドの応急処置

ケガをした場合、最初の手当てが非常に大切です。この手当て次第で、治るまでの期間や傷痕の程度が大きく違うことがあるので、正しい処置方法を覚えておきましょう。

小さな傷の場合
皮膚の表面だけの切り傷の場合には、水道水で傷口を洗い、消毒液をつけておきましょう。ちょっと痛むような時には絆創膏等を貼って下さい。
出血が多い切り傷の場合
傷口を強く消毒ガーゼで押さえたり、傷口近くの血管を圧迫してまず血を止めて下さい。止まったら消毒し、医師の手当てを受けて下さい。
刺し傷の場合
傷の深さや汚れの程度をよく確かめ、丁寧に消毒します。破傷風の危険がある場合には、必ず医師の手当てを受けて下さい。出血が多いときには、血を止めることが先決です。
ヤケドの場合
軽いヤケドなら、水道の水でどんどん冷やして下さい。衣服のままヤケドをした場合は、ヤケドにくっついたシャツなどを無理に脱がせようとすると、皮膚が傷ついたり剥がれたりして治りにくくなりますので、衣服の上から冷水をかけるか、くっついた衣服の周辺をハサミで切り、そのままタオルやシーツで患部を包み、水で冷やしましす。火ぶくれができていたら、患部の皮膚がはがれるのを防ぐために、清潔なタオルで患部をおおい、痛みがなくなるまで冷やして下さい。背中や腹、胸など広い範囲でヤケドした場合は、そのまま水風呂に入れて冷やします。痛みが和らいだら消毒ガーゼ等でおおい、医師の処置を受けましょう。

幼児が異物を飲み込んだときは

幼児は何でも口に入れようとします。誤って飲んでしまうと呼吸困難や窒息、薬物の場合には中毒を起こすことにもありますので、誤飲に気づいたら、家で最小限の処置をして、できるだけ早く病院へ連れて行って下さい。

喉に物を詰まらせた場合
子供を逆さまにし、背中を叩いて吐き出させます。食道に入った時には、コップ一杯の水や湯、牛乳等を飲ませ、指で強く咽頭を押して吐き出させます。このとき、吐いた物が気管に入らないように体を横にして寝かせて頭を低くして下さい。但し、農薬やナフタリン等の油に溶ける物の場合には、吸収されやすくなるので牛乳は飲ませないで下さい。
吐かせてはダメな場合
  • 昏睡・けいれん・ショックを起こしたとき(吐物が肺に入りやすい)
  • 灯油・ガソリン・シンナーを飲んだとき(これらが気化するときの蒸気が肺に入る)
  • 強酸・強アルカリの腐食剤を飲んだとき(胃や食道に穴があく)

頭を打ったときには

出血が多い場合
頭部の傷は比較的出血量が多いので驚くことがありますが、冷静にまず血を止めて下さい。
意識がはっきりしない場合
頭を高くして寝かせ安静にします。嘔吐した場合には、気管に吐いた物が入らないように顔を横向きにして下さい。頭を打ったときには、目に見える怪我や症状がなくても注意して下さい。その場は大丈夫でも、数日後に症状が出ることがあるので、少しでも心配なときには、医師の診断を受けて下さい。

救急車を呼ぶときには

救急車はあくまでも危険な状態にある人のための緊急用です。早く治療を受けさせる必要があると、判断した場合にのみ呼ぶようにしたいものです。119番に連絡がついたら、落ち着いて次のことを正確に伝えましょう。

※電話で心肺蘇生法を指導する体制を採っている消防署もありますので指示通りに行いましょう。

心肺蘇生法を覚えましょう

命を取り留め社会復帰できるかどうかの境目は心肺停止後4分です。

あなたの大事な方に万が一のことがあったときに助けられるよう、人工呼吸・心肺蘇生法を覚えておきましょう。

消防庁の「平成26年版 救急・救助の現況」によると、救急車要請の通報をしてから現場到着までの所要時間の全国平均は8.5分(平成25年・・・前年と比較して0.2分延伸)という統計が出ています。

呼吸・心肺停止後5分を超えると救命率が限りなく“ゼロ”に近づきます。また、助かっても脳に障害が残り(脳に酸素が行かないため)社会復帰が難しくなることがあります。
そのとき側にいるあなたが素早い対応ができるかどうかが生死を分けるカギです。「呼吸停止」から2分以内に人工呼吸を開始すれば、「蘇生率」は90%で、ほぼ蘇生します。

グラフは、「ドリンカー博士の救命曲線」と呼ばれるグラフです。これは、「呼吸停止」から、人工呼吸を開始するまでの時間によって変化する「蘇生率」を表しています。この図からお分かりのように、呼吸が停止してから、最初の3~4分が生死を分けます。

ドリンカー博士の救命曲線の図

“普通救命講習”は消防署や日本赤十字等に依頼すれば無料でやってもらえますので、職場単位、サークル単位、町内会単位で是非受講しましょう。